月と仏教

今夜は新月ですので、月にちなんだお話を致します。


現代人は日付を見るのにカレンダーを使いますが、昔はそんなに便利ではありませんでした。
そもそも文字を読んだり、正確な暦がわからない場合、どうしていたのか?


一番簡単なのは月の満ち欠けを見れば良い訳です。
新月が満月になり、そしてまた新月になる。
これを一ヶ月とすれば、別段カレンダーが無くても、誰でも日にちが分かります。


そして、明治時代までは日本でも太陰暦ですから、一日は必ず新月で、十五日は満月になるわけです(十五夜お月様は満月ですよね)。
ですので、昔からの風習は、その月の満ち欠けにそって行われる事が多いわけです。


うちの近所のスーパーで、仏花や榊を販売しているコーナーがありますが、そこには「1日、15日にはお花をお供えしましょう」とポスターが貼られていました。
これなども、昔でしたら、月の満ち欠けを見て、「新たな月だからお供えしよう」と思ったものでしょう。
まあ、現在の1日は新月とは限りませんが。


インドでも新月、満月は節目として重要視されていました。
バラモン教では、苦行を重んじますので、それに合わせて断食をしたりしたそうです。

しかし、仏教では、布薩(upoṣadha、説戒、斎)という行事があり、僧侶の間で反省会が行われる日でした。
また、在家の人も一緒に集まり、八斎戒という戒を守って身を慎むという事が有りました。

ここで、八斎戒を挙げますと

1不殺生(殺さない)
2不偸盗(盗まない)
3不淫(性交しない)
4不妄語(嘘をつかない)
5不飲酒(酒を飲まない)
6不坐臥高広大床(ベッドで寝ない)
7不著香華瓔珞香油塗身(身を飾らない)
8不作唱技楽故往観聴(音楽・演劇を見ない)
9不過中食戒(正午以降の食事をしない)

7と8はセットで考えますので、八斎戒ですが9つあります。

さて、日々日常に追われ、身を振り返る時間もない我々です。


仕事をすると接待やつき合いで酒・タバコから離れられない。
ついつい食べ過ぎて、胃薬のお世話になる。
ドラマやネットで情報過多で疲れる。


ならば、月に二回、八斎戒を守る日を作ってみては如何でしょうか?


テレビや音楽、ネットなどを見ない。
酒、タバコをとらない。
そして、昼から食べなければ、半断食となり、胃腸も回復します。


ゆったりとお茶やジュースにしておき、坐禅や読経の時間を取れれば、翌日はスッキリとする事は請け合いです。


ぜひ、仏教の伝統を活かして、健康に過ごされることをお薦めします。